映像の中の「推定」と「主張」を、どう見分けられるようにするか
事故の映像では、資料に書かれた値、前提を置いて導いた値、当事者の言い分が混ざりがちです。KONKYO VISUALが画面の上で3つを分けて見せる方法を説明します。
Column
事故の映像では、資料に書かれた値、前提を置いて導いた値、当事者の言い分が、同じ画面の中に並びます。見た目が同じだと、見る人はすべてを同じ確かさの「事実」として受け取ってしまいます。KONKYO VISUALでは、この3つを画面の上で見分けられるようにしています。
3つの区別
- 確定:資料に書かれている値・事実です。文字だけで示し、証拠番号を付けます。
- 推定:資料の値から、前提を置いて導いた値です。破線の枠と「推定」の文字で示します。
- 主張:当事者の言い分です。「主張」の文字と、だれの主張かを示します。
このほか、資料の値を計算して出した値は「算出」と示します。車両の形や夜の明るさなど、結論に影響しない見た目は「補完」として、画面には出さずに表でだけ管理します。
推定には、方法と前提を書く
推定の値は、前提が変わると結果も変わります。たとえばサンプル事案A(架空の事案)では、左ミラーに相手が映る範囲を推定として示しました。この推定は、一般的なミニバンのミラーの位置・向き・視野角を仮定して計算したものです。同型車両の実測値は確かめていないこと、仮定が変わると結果も変わることを、根拠対応表に書いています。
主張は、双方を同じ大きさで
言い分が分かれる点は、双方の主張を同じ大きさ・同じ長さで並べます。片方だけを大きく見せたり、片方の言い分だけを映像の動きにしたりはしません。サンプル事案Aでは、左折を始めたときの左側の間隔について、甲野の主張(約0.5m)と、映像からの推定(約1.0m)を並べています。
画面の主張内容は、弁護士の先生にご確認いただいて決めます。どの言い分が正しいかを映像の側で判断することはありません。
